自宅でペーパードリップを始めてみたいけど、いざドリッパーを買おうと思った時に「メリタ? カリタ?…」ってなりませんか?
僕はなりました(笑)
ぶっちゃけ抽出方法にそこまでこだわりがなければ、ダイソーやセリアなど100均に行けば100円でもドリッパーは買えます。
初めは慣れるためにそこからスタートしても良いと思います。
でも、このページに辿り着いたということは、しっかりこだわりたいってことですよね?
結論から言うと、ペーパードリップに慣れていない方なら、メリタ式もしくはカリタ式のウェーブシリーズの2択かと思います。
なぜ2択なのか、ハリオやコーノはどう違うのか、メーカー推奨の淹れ方をこの記事では解説していきたいと思います。
・ペーパードリップの始まり
・ペーパードリップでおいしく淹れるコツ
・メーカー別のペーパードリップの淹れ方と特徴
他にもドリッパーを出しているメーカーは沢山ありますが、今回はメリタ・カリタ・ハリオ・コーノの4つに絞って比較していきます。
ペーパードリップの始まり
![見出しタイトル画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_01.png)
現在当たり前のように使っている、ペーパードリップシステムがつくられたのは100年以上も前になります。
1908年にドイツに住むメリタ・ベンツによって考案されました。
当時の家庭ではコーヒー抽出に布や金網などを使っていました。
手間がかかり不衛生、また粉がカップに入ったりと今のように手軽にコーヒーは楽しめませんでした。
メリタ・ベンツは夫にもっとおいしいコーヒーを飲ませてあげたいと思い、小さな穴をいくつか開けた真鍮製の容器にろ紙とコーヒー粉をのせて、お湯を注ぐ方法を考案しました。
これが世界初のペーパードリップです。
のちに「M.Benz」が設立されて当初はたった4名で生産や営業を行っていましたが、あっという間に評判は広がりドイツ全土に拡がっていったそうです。
ペーパードリップでおいしく淹れる3つのコツ
![見出しタイトル画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_02.png)
ペーパードリップはメーカーごとに淹れ方が少し異なっていますが、共通しておいしいコーヒーを淹れるコツが3つあります。
1.器具を温めておく
プラスチック製品の場合はそこまで関係ないですが、ガラスや陶器は冷たくなっている場合があり、お湯を注ぐとお湯の温度を下げてしまう可能性があります。
抽出温度が変わると味にもブレが生じるので、ドリッパー・サーバー・カップは使う前に湯煎して温めておきましょう。
2.ドリッパーとペーパーフィルターは同じメーカーで揃える
カリタのウェーブシリーズのように専用のフィルターはもちろんですが
メリタのドリッパーならメリタのペーパーフィルター、カリタのドリッパーならカリタのペーパーフィルターのように、メーカーごとにこだわりの抽出原理があるのでドリッパーとペーパーフィルターは同じメーカーで揃えるようにしましょう。
3.注ぐ前に軽く混ぜる(攪拌)
コーヒーは最初と最後では抽出される味や濃さが変わってきます。
カップに注ぐ前に軽く混ぜておくことで、カップごとの味が均一になります。
Melitta(メリタ)式ペーパードリップの淹れ方と特徴
![メリタのドリッパーの画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_03-1024x768.jpg)
メリタ式の特徴
![](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/jet-shop/cabinet/ba-bana-/03004663/150624meraitfiru1.jpg?_ex=180x180&s=0&r=1)
メリタのドリッパーは台形型で1つ穴です。
![メリタのドリッパーの画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_04-1024x768.jpg)
過去には3~4つ穴タイプも製作されていましたが、試行錯誤の結果現在の1つ穴方式になったそうです。
計算されつくしたドリッパーのおかげで、コーヒー粉とお湯の温度を自分の好みに調節するだけで、湯量と抽出時間はフィルターが勝手にコントロールしてくれます。
他のドリッパーは円を描くように数回に分けてお湯を注いでいきますが、メリタは蒸らしたあと目的量まで一気にお湯を注いでいくので抽出が簡単です。
ブレが少ないので初心者でも安定した味が楽しめるのが大きな特徴です。
メリタ式ぺーパードリップの淹れ方
コーヒー粉・・・8g
お湯の量(抽出量)・・・125cc
お湯の温度・・・92℃
![ドリッパーに粉を入れた画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_05-1024x768.jpg)
サーバーにドリッパーをのせてペーパーフィルターをセットしてコーヒー粉を入れます。
軽く横にゆすってコーヒー粉を平らにならしておきます。
![お湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_06-1024x768.jpg)
粉全体が湿るようにお湯をゆっくり優しく注いでいきます。
![粉を蒸らしている画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_07-1024x768.jpg)
全体にお湯がいきわたるまで20~30秒時間をおいて蒸らします。
![お湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_08-1024x768.jpg)
中心あたりに一気にお湯を注いでいきます。
注いだお湯がサーバーに落ちきれば出来上がりです
Kalita(カリタ)式「ウェーブシリーズ」ペーパードリップの淹れ方と特徴
![カリタのドリッパーの画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_09-1024x768.jpg)
従来の3つの穴が一列に並んでいる製品(写真右)より安定して抽出できるウェーブシリーズ(写真左)を今回は解説していきます。
3つ穴の台形タイプ(写真右)とウェーブシリーズ(写真左)はどちらも淹れ方は一緒です。
カリタ式「ウェーブシリーズ」の特徴
![専用フィルターの画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_10-1024x768.jpg)
抽出の際、専用フィルターの20個のウェーブにコーヒー粉が入り、均等な厚さの壁ができることで抽出が安定します。
![ドリッパーの底の画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_11-1024x768.jpg)
底が平らになっているのでお湯を多少かたよって注いでも粉に均等になじみます。
こちらもメリタと同じで初心者の方でも比較的味にブレが出ません。
また、3つ穴なので素早く抽出されるため、雑味が少なくドリップできるのも特徴です。
カリタ式ぺーパードリップの淹れ方
コーヒー粉・・・10g
お湯の量(抽出量)・・・120cc
お湯の温度・・・92℃
![ドリッパーに粉を入れた画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_12-1024x768.jpg)
サーバーにドリッパーをのせてペーパーフィルターをセットしてコーヒー粉を入れます。
軽く横にゆすってコーヒー粉を平らにならしておきます。
![ドリッパーにお湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_13-1024x768.jpg)
粉全体が湿るようにお湯をゆっくり優しく注いでいきます。
![粉を蒸らしている画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_14-1024x768.jpg)
30秒ほど蒸らします。
![粉にお湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_15-1024x768.jpg)
中心から「の」の字を描くように内から外へお湯を丁寧にのせていき、さらに粉全体を膨らませます。
膨らんだ中心から徐々に凹んできたら、また中心から「の」の字を描くようにお湯を丁寧にのせていきます。
![ドリッパーをサーバーから外した画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_16-1024x768.jpg)
サーバーのメモリが目的の抽出量になったら、ドリッパーに湯が残っていてもサーバーから外します。
これで出来上がりです。
HARIO(ハリオ)式「V60透過ドリッパー」ペーパードリップの淹れ方と特徴
![ハリオのドリッパーの画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_17-1024x768.jpg)
ハリオ式「V60透過ドリッパー」の特徴
V60とはドリッパーの円錐の角度からきています。
![ドリッパーのリブの画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_18-1024x768.jpg)
らせん状の長いリブ(スパイラルリブ)がドリッパーとペーパーの間に隙間をつくり、この空間から蒸らしのタイミングで空気が抜けて粉がしっかり膨らむ仕組みになっています。
大きな1つ穴が開いているのでネルドリップに近い抽出が出来ます。
お湯の注ぐスピードで味にブレが出るのでタイマーや抽出量を見ながら淹れていく必要があります。
慣れていないと安定した味を出しにくいドリッパーです。
ハリオ式ぺーパードリップの淹れ方
コーヒー粉・・・12g
お湯の量(抽出量)・・・120cc
お湯の温度・・・93℃
![ドリッパーに粉を入れた画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_19-1024x768.jpg)
サーバーにドリッパーをのせてペーパーフィルターをセットしてコーヒー粉を入れます。
軽く横にゆすってコーヒー粉を平らにならしておきます。
![粉にお湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_20-1024x768.jpg)
粉全体が湿るようにお湯をゆっくり優しく注いでいきます。
![粉を蒸らしている画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_21-1024x768.jpg)
30秒ほど蒸らします。
![粉にお湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_22-1024x768.jpg)
蒸らし終えたら中心あたりにうず状にお湯を注いでいきます。
粉が膨らんできたらいったん注ぐのをやめて、凹む前にまた注いでいきます。
![ドリッパーをサーバーから外した画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_23-1024x768.jpg)
サーバーのメモリが目的の抽出量になったら、ドリッパーに湯が残っていてもサーバーから外します。
これで出来上がりです
KONO(コーノ)式ペーパードリップの淹れ方と特徴
![コーノのドリッパーの画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_24-min-1024x768.jpg)
コーノ式の特徴
ペーパーフィルターが密着して成分を逃がさない上部と成分を抽出する役割のある下部(下1/3にあるリブ)の2重構造になっています。
![コーノのドリッパーの画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_25-min-1024x768.jpg)
コーヒーを抽出する際、雑味は泡と一緒に浮いて上部に層をつくります。
上部はリブが無いのでペーパーフィルターがドリッパーに密着し、浮かせた雑味が上部に溜ります。
![コーノのドリッパーの画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_26-min-1024x768.jpg)
そして下部のリブがある部分からおいしい成分だけを抽出する仕組みになっています。
※わかりづらいので淹れ方の説明で補足させていただきます。
こちらもハリオと同じで慣れていないと味にブレが出やすいです。
コーノ式ぺーパードリップの淹れ方
コーヒー粉・・・24g
お湯の量(抽出量)・・・240cc
お湯の温度・・・90℃
※コーノは2人用・4人用のドリッパーがありそれぞれ2杯分・4杯分で淹れることを推奨しています。
![ドリッパーに粉を入れた画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_27-min-1024x768.jpg)
サーバーにドリッパーをのせてペーパーフィルターをセットしてコーヒー粉を入れます。
軽く横にゆすってコーヒー粉を平らにならしておきます。
![粉にお湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_28-min-1024x768.jpg)
中央一点を狙って点滴のようにポタポタとお湯を注いでいきます。
![粉にお湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_29-min-1024x768.jpg)
お湯を吸った粉が炭酸ガスを発生させて下の方から盛り上がりドーム状になってきます。
![粉にお湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_30-min-1024x768.jpg)
サーバーの底を覆うくらいまで抽出したら、抽出量を増やして500円くらいの円を描くように範囲を広げて少し太くお湯を注いでいきます。
この時コーヒー粉のドームを崩さないように優しく注ぎます。
![粉にお湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_31-min-1024x768.jpg)
目的の抽出量の1/3が落ちたら、さらにお湯を落とす範囲を広げてスピードも上げていきます。
ドームの中心に出来た泡が凹みそうになったらお湯を足す要領で、泡が下まで落ちないようにしながらドリップを続けます。
![粉にお湯を注いでいる画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_32-min-1024x768.jpg)
目的の2/3まで抽出したら、ドリッパーの縁近くまで一気に注いでいきますがこの状態をキープしたまま目標量を抽出していきます。
![ドリッパーをサーバーから外した](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_33-min-1024x768.jpg)
目的の抽出量になったら液面は高い位置をキープしたままドリッパーを外します。
おいしくない成分を抽出しないように最後まで液面は高いままにします。
これで出来上がりです。
個人的にはコーノのドリッパーが一番神経を遣う気がします。
以上がそれぞれメーカー別のペーパードリップのコーヒー淹れ方です。
あくまでメーカー推奨のレシピ・淹れ方なので、慣れてきたらアレンジして楽しんでいただければと思います。
【メリタ・カリタ・ハリオ・コーノ】メーカー別ペーパードリップの淹れ方と特徴のまとめ
![ドリッパーやコーヒーカップの画像](https://ko-hi-log.com/wp-content/uploads/2021/03/paper-drip-comparison_34-min-1024x768.jpg)
これからペーパードリップを始めようと思っている方は、メリタもしくはカリタのウェーブシリーズがおすすめです。
慣れてきたらハリオやコーノに挑戦していくって感じで徐々に挑戦していくといいかもしれませんね。
ただ、あくまで僕の持論なので、別に最初からコーノとかでも全然問題はないです。
コーヒーは嗜好品なので自分で好きなようにやるのが一番です。
器具に慣れてきたら、今度は豆や焙煎度、メッシュ、水の温度などにもこだわって、自分のお気に入りのレシピを見つけてみて下さい!
この記事がペーパードリップを始めようと思っている方の役に立てば嬉しいです。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。